村上龍が昔から好きでして、年末年始にかけてオールド・テロリストを読みました。
結論メチャ面白かったです。
村上龍氏の作品は、自身が言いたいことを登場人物に言わせてる感が凄いあるんですけど今回の作品もそんな感じはありました。
東京を戦後のような焼け野原にしたほうが良いと考える高齢のテロリストたち、主人公のジャーナリストセキグチ、謎で魅力的なヒロイン?カツラギ。セキグチが壊れていく描写が面白いです。村上龍氏の作品で、これらの壊れてく人間の描写がメチャ好きです。
氏の作品は毎回相当な取材量だと思わせる内容で、読んでて楽しいです。
年寄りをなめんなよ!
2018年の東京、日本を変えようと、テロをも辞さず老人たちが立ち上がった――
「満洲国の人間」を名乗る老人からの、NHK爆破予告電話をきっかけに、 元週刊誌記者セキグチは巨大なテロ計画へと巻き込まれていく。
魅惑的な女性、カツラギと出会ったセキグチは、彼女の導きにより 謎の老人に、暴走する「オールド・テロリスト」たちを食い止める使命を与えられる。
「日本を再び焼野原に」という老人たちの主張に、反発しながらも価値観を揺さぶられるセキグチ。
果たしてセキグチたちを待つものは!?
本作は、『コインロッカー・ベイビーズ』、『愛と幻想のファシズム』、『5分後の世界』、『半島を出よ』、『希望の国のエグソダス』といった村上龍氏の長篇小説群の最先端に位置する作品です。
これらの長篇と同様に、読み進めるごとに、作者の現状への問いかけがひしひしと伝わります。
「後期高齢者の老人たちが、テロも辞さず、日本を変えようと立ち上がるという物語のアイデアが浮かんだのは、もうずいぶん前のことだ。その年代の人々は何らかの形で戦争を体験し、食糧難の時代を生きている。だいたい、殺されもせず、病死も自殺もせず、寝たきりにもならず生き延びるということ自体、すごいと思う。彼らの中で、さらに経済的に成功し、社会的にもリスペクトされ、極限状況も体験している連中が、義憤を覚え、ネットワークを作り、持てる力をフルに使って立ち上がればどうなるのだろうか。どうやって戦いを挑み、展開するだろうか。」(著者「あとがき」より)
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